国際サンド

大晦日

別に誰がそうしろと言っているわけでもないのに、大晦日になると、私はむくむくと日本人になる。かつて炬燵のあるお茶の間でみかんの皮を剥きながら、ついでに落花生の皮も剥いていた頃の私が、頭をもたげるのだ。あの、大晦日を再現せねば。 完璧に、は無理…

ひつじに涙

クリスマスイブなのに、なぜかインド料理店でディナー。これは、昨年やってみて、楽しかったので今年もやってみた。七面鳥だとかハムだとかっていう、いかにもなクリスマスディナーじゃなくて、ちょっとズレてるところが楽しい。しかもこのお店はグルメ店で…

マイクロ文化混合

今日も雨。結局ホワイトクリスマスならず。年内はずっと雨の予報。参る。本日もまた、やたらと街中を移動した。それにしても、空が暗い。日が短い。そこら中、満遍なく濡れている。当然、足も濡れるし、ジーンズの裾も濡れ、傘を差していてもカバンが濡れ、…

包む指

クリスマスコンサートに出演する友人にプレゼントを買いに出掛ける。 キッチンストアでなかなか素敵な、でも、かなり変てこなプレゼントを購入。 レジで何気なく、ギフトラッピングお願いしますと言ったら、 「一時間後に取りに来ていただきますが、よろしい…

アジアとの再会

郊外の街Rで、 一日、NPOの資金調達に関するワークショップ。 アジア映画祭を企画したりしているこのNPOを最近手伝っているのだけれど、 メンバーの顔ぶれが面白い。 8割くらいは中国系。しかもNew immigrant、つまり移民の第一世代として割と最近(ここ5年…

とにかく感謝

朝起きたら、雪が激しく降っていた。しかし、今日はVを脱出、隣国であるうさちゃん国=うさ国(通称USA国とも)のS市へと向うのだ。というのは、うさ国は本日、サンクスギビングデー=感謝祭なる日で、特別な休日であって、それではそういうのに便乗して、一…

あなたは何?

午後、天気がいいので二時間も自転車に乗る。 家から海岸、そしてスタンレーパークを一周して帰宅。 風が冷たい。波間にまた鴨が1000羽くらい浮いてる。それが一斉に飛び立つときに、サワサワサワと妙な羽音がして振返る。夜、Vアジア映画祭の最終上映に出掛…

ヤードって言われても

もう3日も雨だ。帰って来た日は晴れていて、Vもなかなか爽やかな秋だなあなんて思っていたのだけれど、とんでもない。うちには強力除湿器「シロクマ2号」(勝手に命名)があるのでなんとかこんな雨の日も過ごせるが、シロクマのいない家がどんなことになっ…

レイシスト!

Vの郊外、隣町のRに用事があって出掛けた。オリンピックの時にできたカナダ・ラインという電車に乗って行くとすぐなので、最近このRによく出掛ける。この地域は、特に中国人系の移民が多い。中華料理店は数知れず。お店の看板はほとんど中国語。中国人系をは…

イタリアン・ガール

Vの北の方の、とても美しい入り江でのBBQパーティーに誘って頂いた。 雨が降るという予想も素敵に外れてキラキラとした午後に、Vダウンタウンにて入り江に向うバスを待っていると、女の子が近づいて来て、「バスわ、きます、けっこ?」みたいなことを言う。…

自転車

Vのこの季節は、さんぽが最高の娯楽だ。夕ご飯を食べてからでも十分に夕陽に間にあう。昼間の陽射しが柔らかく斜めに傾き始めた頃に外にぶらりと出れば、行く先のある散歩でも行く先のない散歩でも、空気の中に秘められた光の粒子の美しさと、ひたすら通過し…

天の川は見えません

どこにいても、そこが地の果てであっても、ラッコがきょろっと顔を出すV市であっても、必ず節分と七夕だけはやるということに決めていて、でもここVには笹の葉さらさらなんてのがその辺のお店で売っているわけもなく、いつもこの日が来るととっても困る。七…

S市=スバル市の不思議

S市で発見したこと。S市に走っている車の2割くらいがスバル車。これ、かなり多いと思う。 アウトドア志向の人が多いから、ということらしいのだけれど、目につき始めると、とても目につく。 あ、スバル、あ、あれもスバル、こっちもスバル。スバル、スバル…

夏の動物園

U国に来ると、文化の違いをやたらはっきりと感じる。国の成り立ちが日本とは本当に全く違っている。 前から知ってたけど、今日はっきりと気づいたこと:U国の人のキャリアは人の方についていて、会社の方に付いていないという事実。例えばビジネスマンという…

いったい

ラッコ車に乗り、国境を超えてU国S市へ。こちら、かのイチロー氏がいる街である。余りにも晴れていて、光線が強くて、車の中でサングラスを今年初めて掛けた。どうしてだか知らないのだが、S市はVよりも太陽光線が強い(ような気がする)。光の色というか、…

カイオォォォォォォォー!

深夜にひそかにテレビの前に陣取る。 今日は大一番が控えているので、ちょっとドキドキ、ワクワクする。昔、大相撲ファンのカナダ人に出会った。 彼の力士を見る目はものすごく鋭くて、 その当時彼が「こいつがいい」と指摘していた力士は、白鵬 (その当時…

鼻の居場所

今日も一日、風邪ひきさんをやっていた。なかなかしつこい風邪だ。濃厚な鼻水が後から後から噴出。喉の痛みはかなり収まったけれど、今度は鼻の擤みすぎか炎症か、息すると鼻の中が奥の方まで乾燥した痛みが走る。寝ると喉の入口あたりがイガイガする。そし…

☆ホリデー光線☆

今日はキレイに晴れた。人工の青い光線の力を借りずとも、今日は思わずエナジー炸裂しそうだな、と思いつつ、でも取りあえず、朝起きがけに青い光線を15分照射。なんかヤバいなこれ。それで元気になったのかどうなのか、あんまり実感はないけれど、街に出動…

おお。すごい味方がついていた

雪が降っている。雪が降ると、無条件に懐かしい感じがするなあ、と今日も思う。雨も風も、雷も虹も美しいけれど、雪はとりわけ美しい。その白さ。その柔らかさ。その儚さ。不思議さ。雪がたくさんたくさん降って来ると、地面と空のどちらから降っているのか…

緋色は翻訳できるのかしら

今日も寒い。朝、ちらほらと初雪。空気の粒が凍っているような、本当に小さな小さな雪の欠片が風に混じっている。とりあえず「わーい」と叫んでみる。雪国出身なので雪の恐ろしさ面倒臭さなども十分に知っているけれど、それでもやっぱり初雪が降ると細胞の…

ネオカフェ出現!

本日も快晴。キリっと寒いけど、朝からこんなに降り注ぐ光。素敵だ。と、朝早くから用事を澄ませて、Vの南の方から、北に聳える山とハーバータワーなんかを眺めながらダラダラと坂を降りて来ると、あれっ。昨日までは無かった何かがそこにあった。新しいカフ…

スプーン忘れた

かなりすっきりと晴れている。わあい。晴れているせいか、気温はいつもよりも低くて、ゴアテックスの上着にマフラー、手袋をしても、頭がスースーする。吐く息がまだ白くはなっていないけれど、空気が今日は外側から人間の輪郭をくっきりさせている。陽がそ…

野球帽と寿司の幸福論

雨の降る中、本日は、ラッコ車でお隣A国S市へと向う。途中から少し晴れて、また夜に向って雨。激しい雨。国境を超えてA国に入ると、道行く人のサイズがC国に比べてかなり大きくなる。気のせいかな、といつも思うのだけれど、何回も目をパチパチ開けたり閉め…

ラテンな夜

雨。と思っていたら、夕刻ものすごい稲光。5分おきくらいに、街と同じくらいの巨大なカメラのフラッシュならさもありなんという閃光が続いて、それからVには珍しい集中豪雨。じくじくと雨を降らせていた天にとうとう穴があいて、水分噴出。こういう方が潔く…

声と体

雨。今日も雨。もうこのくらい雨が続くと、毎日毎日「雨が鬱陶しい」と言っていること自体が鬱陶しいので、今日はぐずぐず言わないことにしようっと。 ベランダの植物群は枯れるものあり、育つものあり。ミックスサラダはモサモサになった。その葉っぱの裏側…

風船はどんどん昇って行く

朝ザーザー雨。午後になって収まり、少し日射し。夜までずっと曇り。お誕生会に呼ばれた。お誕生会なんてのに呼ばれたのは、何十年振りだろう。子育て中の友人などからは、やたらお誕生会が多くて辟易だなどという悲鳴も時々届くのだけれど、たまに呼ばれる…

洋食屋なる洋食屋

曇り時々雨。起きればグレーの空。今日はV市日本領事館に書類を取りにゆく。日本領事館はとっても立派な建物の8/9階にある。大きなガラス窓からは水辺が一望できる。絶景。子供連れの家族が、窓から外を見て、子供は何度も「スタンレーパーク? スタンレ…

カボチャ祭りのことなど

街路樹が、色づいて来た。秋は確実に一歩一歩、時々三歩五歩と一段抜かしをしながら、深まってゆく。雨でVじゅうが濡れそぼる11月が来る前に、キャンプにでも行きたいけれど、もう既に夜の寒さは骨身に沁みる。冷え性の足には、家の中でもアウトドア用の分厚…

女の子は鴎にビスケットを撒いた

朝からモーレツにソージ。今日のソージは半端じゃない。日本の慣例に照らすと大晦日の大掃除などにも匹敵するような徹底的なソージである。何故にいきなりこのような真剣勝負のソージを決行したかというと、A国より来V中の友人一家がもしかしたら遊びに来る…

晴れた! 読んだ! 踏んだ!

昨日うじうじと雨を呪っていたら、今朝は清々しい晴天だった。でももう夏は空気の中に一筋も残っていなかった。昨日の雨のせいで空気が澄んでいるのか、光がやたらに透明。「サラダミックス」は身長2センチくらいになった。ヤバい。ぎっつり蒔きすぎて、既…