本棚

青い月の宵

なんでも今夜の月はブルームーンだそうで、天気も最高だし、ラッコを誘って月見の散歩にでも出掛けようかという午後8時半。まだ外は明るいVの街。 この街を後にする日が近づいている。 これまで、何度も、知らない街に着陸して、 またある日そこを離れて、…

突然、宗教に興味津々

あれ、と思ったらもう4月も半ば過ぎ。 この間、サンフランシスコに旅行に行ったりしていた。 サンフランシスコではJapan Townのホテルに泊まってたので、いろいろと日本の店が立ち並ぶ通りを随分とぶらぶらした。ホテルの部屋の机の引き出しにはお決まりの…

無知は罪

政治には、全く関心がなかった。 政治なんて、自分には全く関係がないと思っていた。 政治なんて、関わらなくても生きていけると思っていた。 政治的でないことを、誇りにすら思っていた。でも、知らないうちに愚かさに加担するのはまっ平らだと思うようにな…

変わらないことの価値

ヨガに行ったら、先生が途中で、 「皆さん知ってると思いますけど、アイアンガーの一番有名な本『Light on Yoga』の中に・・・」 とか説明をし始めた。 この「アイアンガー・ヨガ」というのをやりはじめて、もう5,6年になるのだけれど、不真面目な生徒なので…

宇宙的図書館

今日も雨。フレディは今日も緩やかに泳ぐ。 スタバの本拠地としても有名なS市は、特に海の近くには急な坂道が多い。 雨水が凄まじい勢いで流れていた。 水というものは高いところから低いところに流れるのだなあ、 という 当たり前のことに感心した。これを…

初雪

降りました。 初雪です。 今朝、起きた時に、雪の予感がした。 でも、まだ外は、雨だった。空気というか、匂いというか、音というか、 手触りというか、わかるのだ、雪が来る時には。こういう第六感、あるいは第七官というのは、 子供の頃、もしくは生まれる…

クリスピー宵

寒いのです。くっきりと。奇麗に晴れた一日だったから、夜はとりわけ寒くなる。エレベーターに犬二匹がおばさん二人を連れて乗っていた。一匹はおばさんに自分を抱かせた毛の長い目のでかいやつ、もう一匹はおばさんに綱を引かせながらこっちに目配せしたプ…

光のチカラ

美しく晴れた。何日振りだろう。光、光、この透明な光! もうそれだけでスキップだ。それにしても、寒いのだ、晴れの日は。それでも、ついスカート穿いて表に飛び出した。友達との雑談もいつもより言葉が弾み、プールでも水に光が射しているのが奇麗だから、…

禅と武道

スティーブ・ジョブズの座右の書がこれだった、とかいう話を最近聞いて、あ、そういえばうちにもこれ一冊あったと思い出した。Zen in the Art of Archery作者: Eugen Herrigel,Daisetz T. Suzuki出版社/メーカー: Vintage発売日: 1999/01/26メディア: ペーパ…

人肌の古典

ようやく本読む心の余裕ができて、そろっとこの本を取り出した。日本語の古典 (岩波新書)作者: 山口仲美出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/01/21メディア: 新書購入: 2人 クリック: 15回この商品を含むブログ (19件) を見るこの本、ケッサクだから読む…

寿司ガール

ここが日本で、近所に本屋さんがあったら、 今すぐにでもるんるんスキップしながら買いに行きたい本が、 数日前に発売された。残念ながら、ここはVであり、 近所に日本の新刊を扱う本屋さんもない。 遠く日本からゆっくりと送られて来るのを待つしかない。 …

刀から目が離せない

剣豪ものって昔から好きだ。それも、剣豪のその他いろいろの話を散りばめたやつじゃなくて、剣の勝負そのものが中心のやつがいい。というわけで、BS時代劇『塚原卜伝』を毎週見てる。塚原卜伝十二番勝負 (PHP文庫)作者: 津本陽出版社/メーカー: PHP研究所発…

ああ、人間でよかった

昨日から朝イチでこんな本を読んでいる。 起きてすぐに、ちょっと運動しながら読むんである。名人は危うきに遊ぶ (新潮文庫)作者: 白洲正子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1999/05/28メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 6回この商品を含むブログ (16件) を…

空想の燃料

ここのところ、締め切りやら、新しい仕事やら、 ゆっくり本を読む時間も、 映画を見る時間もあんまりない。 インプットよりも、アウトプットに重点が置かれていて、 それはそれで面白いのだけれど、 このままいくとガス欠になりそうな予感がする。例えばこん…

街角携書

最近、あまり本を読んでいない。映画もあんまり観ていない。ここ2週間程は夜は演劇三昧で、体も鍛えなきゃいけないし、昼間はあれこれと雑事に追われて、ゆっくり書物を開く時間がない。全く忙しくなかった時には、どうしてこんなに暇なんだろうと世界を恨…

パトロン一号

このごろ、日曜日がアっと言う間に終る。忙しいのはでも、ありがたいことだなあ。日曜日も土曜日も火曜日も木曜日もなかった昔がほんのりと懐かしくもあるけれど。日本の友達がこんな本を送ってくれた。クリエイターのためのアートマネジメント―常識と法律作…

妖しい煌めき

読書なんてしてるバヤイじゃないのだけど、 いろんな隙間に最近読んでいるのが、この本。両性具有の美 (新潮文庫)作者: 白洲正子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/02/28メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブログ (30件) を見る能に取…

世界は無駄でできている

今日はストレッチしながらこんなの読んだ。雪沼とその周辺 (新潮文庫)作者: 堀江敏幸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/07/30メディア: 文庫購入: 9人 クリック: 56回この商品を含むブログ (155件) を見る本というのは、そのうちみんな電子書籍になるんだ…

読み伸ばし

最近、ストレッチをしながら本を読むという変な技を編み出した。 体が異様に固いのはもともとなのだけれど、それを無理矢理伸ばそうとすると、体が反発してますます、きゅっと縮み込む。体に感づかれずにストレッチする方法はいかに。 とじっと考えて思いつ…

赤いポピーの日

今日は、C国は国民の休日。 リメンバランス・デーという戦没将兵追悼記念日。 このシーズンになると街行く人が、胸に赤いポピーのバッヂをつけている。 戦没者への敬意を示すバッヂで、募金するとこの花をつけてもらえるらしい。 意味はちょっと違うけど赤い…

上を向いて歩け

本日も雨なり。 時差ぼけは治って来たのだが、今度は雨ぼけ。 いよいよ、Vに長い雨の季節がやってきた。 どうやら明日は晴れらしく、その後は週末まで雨マークが続いている。身を絞ることができたら、ぎゅぎゅっと絞って、 このじめじめした感じをさっぱり一…

古い本

また雨。こうも雨が続くと、参る。 なにか本でも読もうと思って、読みかけのを取り出す。 夏目漱石の『こころ』。こころ (新潮文庫)作者: 夏目漱石出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/03メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 370回この商品を含むブログ (43…

梅干し間近

なんだか、最近どうしたわけか、足が冷えるんだよね。という話をしたら、こんな本をトモダチに勧められた。この友人は、長きに渡り心身の体調が悪くて、とても苦労した人なのだけれど、近頃は健康的な食生活とヨガの力で、すっかり元気になっている。ヨガ以…

考えるヒント

雨降り。遠くまで電車とバスに乗って、およばれしてきた。 人のエネルギーというのは、すごい。 楽しくおしゃべりをしている時間には、 雨の憂鬱は絶対に入り込めない。 人は一人では生きていけません、なんてよく言うけれど、 あれは本当だと思う。 一人で…

読む秋

そうだ、秋と仲良くするには、これに限る。そう思ったのが先だったのか、Vの日本本屋のセールに気づいたのが先だったのか。とにかく今日は、ダウンタウンまでてこてこと歩いて行って、本屋の棚を舐めるように一時間程スキャンした。その結果、セールだから一…

声を見つける

昨日、お昼を食べながらフとテレビをつけたら、3秒で釘付けになった。それは、ある女流作家のドキュメンタリーで、番組の中でインタビューされていた江國香織さんの言葉によると、この人の本は書店で他の本と一緒に並んでいても、そこから立ち上る気配がち…

ちょっと離れて

最近、夜寝る前にちょっとづつ読んでいたのが夏目漱石の『三四郎』。もともと大いなる読書家ではないのだけれど、ここ数年、冬眠のねぐらの中でいろんな本を読んだ。でも、小説の時間や世界の空気がこちらに漂って来て、その儚くも心地よい場所にずっとうろ…

引き戸LOVE

春だ春だといい気になっていたら、今日は三歩戻って、冷たい雨となる。 昨日は、どうにももうキラキラの光の感じと合わないなあと、恥ずかしいとさえ思っていた黒いフード付きジャケットが、今日はやたらに街に馴染むばかりでなく、これじゃむしろ寒すぎるく…

脳と歩行

雨の中、Vを訪れている知人に会いに、ダウンタウンに出掛ける。Vの外から来ている人なのでもしやと思って傘を二本持って出掛けたのだけれど、案の定、二本目の傘が役に立った。Vでは雨が降っても傘なしで歩いている人も多いのだけれど、私は雨に濡れながら歩…

2つの無関係なことの同調

そう言えば、V図書館と随分とご無沙汰している。世間の堅気な人々の忙しさとは比べ物にもならないのだけれど、冬眠から目覚めたことにより、少しずつ忙しさが私の元にも訪れるようになった。 これは喜ぶべきことだと思うのだけれど、本を読む時間と心の余裕…