包む指

クリスマスコンサートに出演する友人にプレゼントを買いに出掛ける。
キッチンストアでなかなか素敵な、でも、かなり変てこなプレゼントを購入。
レジで何気なく、ギフトラッピングお願いしますと言ったら、
「一時間後に取りに来ていただきますが、よろしいですかぁ〜」
と言われて、耳を疑った。
あまりのことに度肝を抜かれ、
「あ、はあ、へー」
とか変な声でYESの意思表示をしつつ、お店を出ようとしたら、
レジのお姉さんが飛んで来て、
「あ、すみませんー。やっぱり2時間かかるそうです〜」
と言うので、
「ほへほへ〜」
と、もう笑うしかなかった。

2時間後に取りに行くと、プレゼントは立派にラッピングされて、グリーンのリボンがかかっていた。

日本だったら、というのは禁句なのだけれど、
一体、誰が、何人くらいで、どんな風にこのラッピング作業をやっているのか、気になるな。

日本のデパートの、あの神業に近いラッピング技術にはいつも惚れ惚れしてしまうのだけれど、あれはひょっとしたら一種の国技なのかもしれない。

F犬街にいた時にも、Vでも、ラッピングをしてもらえたらラッキー。F犬街のお店などでは、クリスマスシーズンになると、ラッピングペーパーの巨大ロールがレジ脇に置かれて、セルフでラッピングする方式だった。サランラップみたいに、切り取って使用する。あれも最初に見た時には、かなり驚いた。

包む国、日本。ギフトシーズンになると、ものの30秒程で折り目正しく包む店員さんの無駄のない指先の動きを、遠いVから、ちょっと懐かしく思い出すのだ。

☆ 包む手に見とれてしばし歳暮かな