朝か夜か

数日前に、本に書いてあることを鵜呑みにして始めた5時起き。昨日は早朝頭が冴えていい調子だったのだけれど、今日は朝5時に起きるところまでは起きたのだけれど、頭は濁ってるし、溜息はでるし、欠伸は出るし、体は真っ直ぐにならないし、と、要するに寝不足状態発症で、朝は仕事が進まず、仕方ないので朝8時に再び仮眠、その後また午後にも仮眠しながら、なんとか夜までの一日をつないでいったのであった。

よく考えてみると、朝五時に起きる、というところだけは生活を変更したのだけれど、夜寝る時間はいつものままで、結構深夜近くまで起きていたので、睡眠時間がその分減っていたのだ。人間の睡眠時間は7時間は欲しいというのが定説らしいし、睡眠は90分単位でサイクルするとかいうので、それを考えると6時間もしくは7.5時間の睡眠というのがよいのだという。仮に、やっぱり十分寝ておきたいよな、ということで7.5時間睡眠をやるとすると、朝五時に起きるには逆算して夜9時半には眠りにつかなければならない。9時半だよ、9時半。

9時半なんていう時間に寝ていたのは小学生の頃だけだな。しかも、夏のVの夜は明るい。今現在でも、夜10時くらいまでは平気で外が明るい。この、日の長くなった夏の夜の、ゆっくりと光が闇へと混じって行く時間のすがすがしさも捨て難い。しかし、夜を堪能すると、朝がなくなる。人間の必要睡眠時間が7.5時間であるというのが本当だとすると、人生は朝か夜か、のどちらかの選択を迫られている、ということに突然気づいた(おおげさ)。

朝も夜も、どちらも捨て難い。どうしよう。夜の方は、もう十分今までに堪能したのだから、やっぱり変化をつけるならば朝、かな。

でも、夜仕事が終わって、ふっと一息、何か好きなことでもしながら眠くなるまでを過ごす夜の時間が消えるのは、やっぱりどうも勿体ないような気がして、心は朝と夜の間で千々に乱れる。私などはどっちにしようかなあ、なんてこんな気楽なことを言っていられるからいいけれど、選択肢のないお勤めの人などは、余程悲しいだろうなあ、そんなことが頭に浮かんで来た。

芍薬の褪せたる宵や髪洗う