結晶

早朝より仕事。
金曜日は朝早くから仕事することが多くて、一日が長い。
本日。天気はいいけど、寒い。
起きる時には眠いなあと思うのだけれど、
重い扉を押して朝の空気に出会う瞬間、
いつも
ああ、よかった、と思う。
朝はいつも透明度が少し高いのだ。
そこにポンと自分の体を投げ出すと、
素早く最小単位の隅々が透き通る。
さっきまで、そこに溜まっていたはずの灰色のものも、
一瞬のうちに消えて結晶。
誰かの目からは、眠い猫のように見えるかもしれないこの顔の裏に
ソーダ水よりも透明なものが通過しているなど、
あちらにいる鋭敏な犬すら、大して気にも留めないだろうけれど。

☆ 鋭敏な犬立ち止まり水温む