Mr.コンピューター

やるべき仕事が終らない理由は、先延ばしだけではないことに気づいた。早起きしていたのは遠い過去となり、また完璧な夜型生活。まず、朝を取り戻さないと仕事はたぶん終らない。次に、分、秒の単位で割り込んで来る雑事との闘い。

思えばコンピューターなんてのが家にはなくて、しかもインターネットなんていうものにそれが繋がっていなかった懐かしいあの頃には、分秒単位でイガイガでニヤニヤした雑事・雑念・雑情報等が襲いかかって来ることなどまずなかったのだ。

幸か不幸か、私はツイッターとかいうのもFacebookというのもやってないし、iPhoneなんてのも持ってない。携帯電話は骨董品みたいな古い機種で、そこにかかって来る電話なんてまあ3日に一件くらいのもの。SMSでテキストを送ったり受信したりするといちいち課金される恐るべきプランなので、テキストメッセージなんて一ヵ月に1回くらいしか送らない。携帯にカメラがついてるけど、画像なんて送ろうものなら、どんな請求書が来るか分からないので、送った事も受信したこともない。もちろん携帯でWebに接続なんてことも、全くやらない。

このような端から見れば原始的な生活を送っていても、それでもイガイガやニヤニヤは四方八方から襲いかかって来る。コンピューターで仕事するのがまずい。そいつがまた、高速インターネットにつながってるのがまずい。コンピューターなんてものは、もともとマルチタスクにデザインされているから、仕事しながら「あ、メール」「あ、Web検索」「あ、イガイガ」「あ、ニヤニヤ」ということが簡単に同時にできてしまう。

「ねえねえ、ねえええええ」とまとわりつき、中毒症状すら引き起こすこの、目の前に今いるやつ<Mr.コンピューター>を独りぼっちにさせる時間を増やすことが、私が分断されていなかった頃の私を取り戻す、手っ取り早い方法かもしれない。あのね、だから、まとわりつかないでって〜。(そんな寂しそうな顔作ったってだめだよ、Mr.C)

☆ 新年やあれ始めたり迷ったり