ギアシフト中
何だかやたらに忙しくなってきた。
朝から晩までやたらに街中を駆け回り、しかもV的な雨が一日中降っていたので、
傘を差しても少し濡れたのだった。一日で5つ程の用事をこなした。昔、お江戸辺りにいた頃にはこのくらいの忙しさは普通だったのだけれど、Vでの生活の中では、これでもここ7年で一番忙しいくらいで、ちょっとペースがまだつかめない。
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最近、フランチェスコ・ロージ監督の『Hands over the City』(1963)という映画を観た。第二次大戦後のナポリの政治腐敗を描いた社会派映画なのだが、リアリズム的演出、シネマトグラフィーの妙、抜群のモブ・シーン、日活アクション映画みたいなズンダカ音楽(どんなんだよ?)と、なかなか見応えあった。
この映画、なぜか主演だけがアメリカ人俳優(ロッド・スタイガー)で、彼のイタリア語だけが吹き替え。謎だ。
フランチェスコ・ロージって、これまでぜんぜん知らなかったのだけど、若い頃のドミンゴが歌ってるオペラ映画『カルメン』なんてのも撮ってるらしい。気になる。
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お正月に書きそびれたのだが、新年二日、テレビをつけたらお能の『羽衣』をやっていた。懐かしいので一緒に口ずさんだりしながら観ていたら、ラッコが「こういうのってえー、何言ってるかあー、分かるわけえ?」と聞く。そうねえ、分かると言えば分かる、分かんないと言えば分かんない。でもテレビのは字幕ついてるし。この曲は昔謡ったことあるから知ってるし。いろいろ解説してラッコにお能の面白さを伝えようと努力してみたものの、テレビで観るお能ってぜーんぜん面白くないの。これはライブ系アート全般に言えることだろうけど、テレビの劇場中継ってほぼ100%面白くない。魂が抜かれた後のもぬけの殻だけが放送されてる感じ。
劇場芸術ってのは、やっぱりその場にいないとダメなんだよな。youtubeでも、ワンセグでもダメなんだ。わざわざ、よっこらしょっと重い身体を持ち上げて、電車に乗ったり、テクテク歩いたりして、劇場とかいう変な場所に行って初めて、魂の部分も含めてのアートに出逢える。演劇なんていうのは、全くもって前時代的メディアなのだけれど、その場所に行ったら凄いよ。自分の中の何かが、グワっと変わっちゃうようなものが、そこで待ってるんだから。
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☆ モニターの天女小さし能始