忙しいという日常

年末になって、やたらに忙しい。
今日も、街中を三カ所移動しつつ、仕事、セミナー、研究会(宴会?)など。
予定がぎっちり入っていて、途中の移動中に駆け足になったり、
約束にちょっと遅れたりもし、ごはん食べる時間がないかも、なんて悩んだりした。
こんなに忙しいのは久しぶりで、なんとなく落ち着かないのだけれど、
そう言えば、お江戸に住んでた頃なんかは、
いつもこんな感じだったよな、と思い出した。
一日に三つくらいの約束をハシゴするのなんて、毎日のことだったし、
仕事の後に、演劇やら映画やらを観に行く時には、
いつも夕ご飯を食べ損ねて、
電車の中で夕食相当分のカロリーが入っているとやらのキューブを
ビジネスマンのおじさんらに押されながら齧ったりしてた。
そう言えば、F犬街でも、
夕食を食べ損ねることが多くて、
世界の果てらしき闇へと向って行く煙草の匂いの染み付いた列車の中で、
ねちゃねちゃしたキャラメルが絡み付いた
チョコレートバーをよく噛み切ってたな。

さて、ここVの日常は、長い長い間、それはそれはゆっくりとしたもので、
一日に三つの約束どころか、一週間に一つの約束もないことだって、二週間に一つの約束もないことだってあったのさ。
そんなのに慣れてしまったので、近頃の忙しさに体も頭もついていけない模様。
ただし、「忙しくないこと」が体も頭も心も少しずつ蝕んで行く感じは、もういやと言う程味わったので、普通に忙しいこの感覚、ちょっと落ち着かなくて、ちょっと面倒臭くて、ああ、ゆっくりできたらいいのにな、とか思うくらいの感じ、ほんの少し寝不足な感じを有り難いなと思う、そんなこのごろ。

☆ 師走なる空見る暇も秒刻む