寒い。あ、虹!

起きると、その瞬間から天気が悪い。
今にも泣き出しそうな、しかも暗く重い空。
なんとなく頭痛もするし、
足は冷えるし、いよいよ冬が近づいている。

しかし、近頃はストレス解消の秘策もいろいろと手に入れたので、
(上を見る、とかね)
この程度の悪天候はなんのその。

いろいろな待ち時間もなんのその。
俳句の本なんかペラペラめくりつつ、
温泉に浸かる瞬間のことなんか想像すると(かなりリアルに想像するのがコツ)、
憂鬱が一歩二歩と後退していくのが見える。

なんて、一進一退、ユーウツに押切られることなく、夕方に到着。
ビルから外に出て「あ」と声が出た。
くっきりと、完璧に色づいた虹が空に丸くかかっている。

子供を連れたお母さんが「ほら、二重に出てるわよ!」
とかいうのが聞こえたので、よく見てみると、確かに二重に出てた。

あんまり奇麗なので、「虹が出たよ!」とラッコに電話したり、トモダチんところに寄って「虹だあ」なんて騒いだりした。

虹のおかげで、重く始まった一日はスキップで終了したのだった。ヤツはすてきだ。

☆ あれは何まさか七色冬の空