秋半ば

晴れた。散歩したら気持ちのいい陽気。夕ご飯は近くのブリトーやで巨大ブリトーを求めて、そいつを犬公園に持って行って外で食べる。このブリトーやは、なぜかパキスタン人のおじさんがやっている。メキシコ的ブリトーとはかなり違う世界なのだが、これはこれなりに美味しい。でも、私がVの寿司屋で時々怒るように、メキシコ人がこれを食べたら「違う!」と怒ったりするのかな。

犬公園には今日は犬がいなくて、代わりにホームレスのおじさんが3人くらいいた。こちらのホームレスのおじさんらは、大抵ショッピングカートを一人一台持っていて、そこに空き缶空き瓶やら、身の回り品らしきものやらの入ったスーパーのビニール袋を山のように積んで移動しているので、すぐ分かる。とにかく積めるだけ積んでいて、カートの横もぱんぱんのピニール袋がしばりつけてあるので、縦にも横にも容積が異様に大きい。あっちに一台。こっちに一台。そっちに一台。

私の足元、すぐ目の前の芝生に、仕事帰りなのかな、という感じの女性が寝転がっている。やたら無造作に。

ブランコに子供とその親グループ。

私のベンチの後ろを、アブナイお兄ちゃん通過。ラリってるのか、苦悩してるのか、とにかくふらふらしてて、あぶない。

ずっと向うには青空と雲と、蒼い山並み。そこに透明でキラキラした光線。麗らかな秋の日。巨大ブリトーが胃袋に収まる頃には、日が傾き始めて、風が寒くなって、秋ももう随分と熟れているらしかった。

☆ 家のなき人眠るなり鰯雲