考えるヒント

雨降り。遠くまで電車とバスに乗って、およばれしてきた。
人のエネルギーというのは、すごい。
楽しくおしゃべりをしている時間には、
雨の憂鬱は絶対に入り込めない。
人は一人では生きていけません、なんてよく言うけれど、
あれは本当だと思う。
一人では、エネルギーが決定的に足りなくなる時があるのだ。

一方で、
人生とは孤独である、なんていう言葉もよく聞く。
ただし、この孤独を何と見るのか。
一人でいることが孤独なのか、
皆と一緒でもやっぱり孤独なのか、
本を読んでいる時にも、音楽を聞いている時にも孤独なのか。
まあ、人間というのは、一人一人が人間という姿で個別に存在しているわけで、
誰かと一緒にいたいと思っても、
二つあったものが一つになって、新しい個体が出来上がるわけではなくて、
(もし、この仕組みだったらすごいな。カップルは融合して一人になるという。人口問題が解決するぞ)
やっぱり、どうがんばっても、まだ二つだ。
そういう風に分かれちゃってるので、
結局は独り、という考え方が出る。

それとは、別に直接何の関係もないのだけれど、
本屋さんでこの前こんな本を買って来た。

新装版 考えるヒント (文春文庫)

新装版 考えるヒント (文春文庫)

小林秀雄なんて、随分長い間、読んでなかった。
なんだか、考えてみたいような気分になったのだ。秋だからかな。
そして、考えるヒントが欲しくなったのだ。
禅の公案みたいな、そういうヒントが。

☆ 考えるヒントはいずこ鰯雲