ハーブの言いなり

トマトの苗が、ここ一週間で3倍くらいの大きさになった。ハーブは毎日どんどん伸びる。伸びた端から、なんとかヤツらを食べてその増殖を食い止めるために、何がしかハーブを取り入れたメニューをあれこれ考えるのだけれど、もうそれも追いつかないくらいになってきた。

蟹肉があったので、そいつに赤パプリカのみじん切り、パン粉、タマネギ、パルメザンチーズなどなどを練り込み、円筒形を作って焼く「クラブ・ケーキ」なるものを作ってみる。チャイブを刈り取って一緒に練り込み、ソースはディル+イタリアンパセリ+レモン+マヨネーズ。自分が作ったものとも思えないような遠い彼方の街の味がする。ハーブを入れると、途端にそれっぽくなる。

バジルはもうそのまんま、サンドイッチに挟み込む。こいつが一番増殖が早いので、食うか食われるか(食われはしないけどね)、もう一種の闘いなのだ。

タイムはほんのちょっと入れるだけで、すごい存在感。入れすぎると大変なことになる。ツナサラダサンドにちこっと入れたら、タイムタイムタイムツナサンドになった。葉っぱがほわほわ毛羽立っているセージさんは、まだ一度も使ったことがない。というわけで、セージさんはかなり巨大化している。彼は誰と相性がいいのだろう、やっぱりチキンかな、それとも。ハーブの顔を見ると、そんなことばかり考えてしまう。

ハーブたちが「使って使って〜」と毎日黄色い声をあげて五月蝿いので、ここのところ、メニューは彼らに振り回されっぱなしだ。なんて言いつつ、それが楽しかったりもするんだけど、ね。

☆ 紫陽花の青空の青水の青