小市民サンデー

今週は、結構根詰めて仕事してたんで、本日は休日らしい休日にしようと、朝からわざとのんびりのらくらしてみる。電車に乗って、日曜日のモールへ。ここのカフェで朝ご飯を食べながら、ゆっくりコーヒーなんかを啜って、その間はガラス戸の向うを行き交う人を観察するともなく観察。

自分と同じくらいの大きさのサルの縫いぐるみを持った少年。子供四人は噴水の周りを走る走る。肩回し運動しながらやってくるおじさん。乳母車隊。ランボルギーニの撮影をする男性。なぜかこのモールにはランボルギーニ屋がある。車も2台くらいどどんと置いてあるんだけど、まさかモールにやってきて、ホイと車を買って行く人もいるまい。何やらロゴのついたTシャツとか、そんなのを売っているみたい。ただし、買っている人を見た事はほとんどない。大抵、わああとかなんとか言いながら、車を携帯で撮影しているだけ。このモールが面白いのは、どの店も、見た事も聞いた事もない名前だってこと。ブランド店、チェーン店らしきものが少ない。どっかの商店街がそのままモールになったようなノリなのだ。

カフェの後には、日系の100円ショップ(こちらは有名店D)につい寄ってしまう。日本だと100円なんだけど、こっちだと$2、つまり200円くらいになっている。日本に居たら、100円ショップなんて安っぽくていやだわ、とかそういう偉そうな態度を取るのだけれど、Vに住んでいるとこの店が宝の山のように見えてしまう。なんとなく、日本にいるような気持ちになれて、それが楽しいのかもしれない。で、やたら無意味に店内を歩き回って、つい何がしか、一つ二つ買ってしまう。

一杯のコーヒーと200円ショップという遊興でここまで楽しめてしまう、あまりに小市民的な自分自身がフと可笑しくなりながら、ラッコに「これってサ、小市民的だよねえ」と言うと、「今頃気づいたのォ?」と受け流された。そうか、ずっとそうだったっけ。私も、ランボルギーニは撮影するだけで十分だものなあ。(といいつつ、撮影してる人を眺めてるだけで撮影すらしない)

☆ 伸びし爪眺めたる朝五月ゆく