ゴージャス

昨日にも増して、光の軍団に世界は占有され、闇鼠一号もいよいよ光に屈服して、なみなみと注がれたUVの一椀の中に潔くダイブする顛末となった。
昨日にも増して、人々の着衣面積は減り、YYの占有率高騰。世界経済の何がしかと何か連動しているんじゃないか、と一瞬疑うくらい、YYの踵が跳ね上がっている。
昨日にも増して、花がもうこれ以上は開けませんというウルトラストレッチ開花。色も派手。空は一点の濁りもない青空で、そこにカモメなんぞも飛んでいる。夏だよねえ、これは、間違いなく夏だ。

冬には探さないと色はなかったのに、今は焦点を合わせるのが不可能な範囲にいろいろな色の・・・あるいは面面面が乱れ飛んでいるので、落ち着かないったらない。まあ、冬には寂しいだの、物悲しいだのと嘆いていたのだから、今度は落ち着かないなんて文句言ったら叱られる。私はオヂサンではないのだけれど、若い女性などの肌の露出、特に申し訳程度の小さな(どこまでも生地を省略した)短パンを履いたお尻と足の繋がっている箇所辺りがどうも気になる。時々、出会い頭にそういうものが目の前に出現して、思わず「アッ」と小さい声を上げたりしてるのだ。あれを夏と言わずに、何としよう。光が、まさにその箇所辺りに粒子となってキラキラ浮遊しているのだ。オヂサンでもない私がそうなのだから、オヂサンの目などは、もうグルグル渦巻きみたいになっているに違いない。夏のオヂサンは大変だ。夏の娘は、なかなか凄いのだ。

ぶらんこに乗ってる子供目撃。休み時間の子供達が「うんてい」やってるところ目撃。子供達は全員がものすごい光を口々から発光しており、それが私の耳の中を壮絶に明るくするのだけれど、昨日のようにチクチクはせずに、ピカピカして気持ちよい。カラス二匹目撃。ヤツらは、何やら地面つつきながらひょこひょこ出動中。まだ残ってる桃色の花。白い花。それがどっちも緑の葉っぱにごちゃごちゃになって、これまた強く発光していて、その出鱈目なのに豪華でもこもこな感じが、御殿の奥から出て来た狸姫の可憐。夏の最初の数日は、どこまでも、果てしなく、ゴージャス。

☆ 鴉の尾ひょこひょこと出て立夏かな