ストローの先が空っぽ

いい具合に煮詰まって来た。4月は、とてもいろいろ進んだようでもあり、なんにも進まなかったようでもあり。
どうして、こんなに、亀さんのように、遅々としてるんだろう。
すごくゆっくりと全てが進んでいるようで、でも、あっと言う間に季節は過ぎる。
一日に出会う人間の数が、圧倒的に少ない。
これなら、人間の誰もいない人里離れた山奥かなにかに隠遁しているのと、あまり変わらないような。
突然、吸血鬼風の考えが頭をもたげる。
「人間の、イキのいい人間のエネルギーが、欲しい...」
ちゅうちゅう吸いたい気分なのだ。
実のところ、イキはどうでもいいのかもしれない。いろんな、まさに、いろいろな色をした、人間のエネルギーに飢えているのだ。
楽しいだろうなぁ。人間との遭遇。
なぜ、このような、修行の毎日が続くのか。自分で選んだ道とはいえ、謎でもある。
花だの、雀だのを見ては、少し心を休めるけれど、やっぱり人間と、「やあ」と出会ってみたいな。

☆ 水滴に姿映すや春の蠅