消えた日々

生まれ変わったのだ、と言われているのに、何も変わらないのでは申し訳ないので、とにかく朝からせっせと仕事する。
仕事といっても、またいつものように、誰に頼まれたわけでも、とりたてて期日があるわけでもない類の仕事。
それでも、とにかく、やるのだ。ガサリガサリ。
それにしても、この5年、いや8年くらい、一体自分が何をして毎日を送っていたのか、本当に不明だ。
冬眠していたのだ、と片付けることにしているが、一瞬にして消えたかの如きこの随分長い時間の一塊のことに思い至ると、やはり心は痛む。
つんつんと。

ま、生まれ変わったのだから、いいことにしよか。そんな日々があったかもしれないことなんて忘れて。

☆ 蝶々を追いかけてゆくどこまでも