トラ発見!

久々の晴天。気持ちいいので、オリンピック村を通過して、ぐるりと入り江を周り、ダウンタウンまで歩く。オリンピック村付近にはあちこちにフェンスが立てられて、遊歩道が一カ所通過できる以外は、立ち入り禁止。監視用のカメラもたくさん設置されて警備が始まっている。ここを通るといつも写真写真と思うんだけれど、いつもまたカメラを忘れてしまう。次回はばっちり撮影してみたい。なかなかすごい高級マンションが立ち並んで、壮観。窓の中には、家具らしきものが見える部屋もある。そうだよね、家具付きじゃないと、意味ないもんね。とても素敵な部屋なんじゃないかと思うな。景色もいいし。

なんてことを考えながら、40分くらいかけてダウンタウンに到着。朝ご飯をまだ食べてなかったので、ダウンタウンで評判のカフェでブランチと洒落込んでみた。なかなかお洒落な可愛い若い女性が4人くらいテキバキ働いているようなこじんまりとしたお店なのだけれど、女性の一人が油紙に包んでいるサンドイッチの色艶を見た時から、あ、この店はいいなと思った。パリパリの焼きたてバゲットがさっくり割ってあって、そこからハムやらプロシュートやら、トマトやらアボガドやら、ブリーチーズやらが溢れ出している。

そして、朝食プレートは、黄身が半熟の卵がプロシュートと櫛形に切ったトマトのデコレーションの上にコロコロと二つ乗っていて、割るとオレンジ色のとろんとした中身がこぼれてくる。オーガニックの卵を使っているお店なのだけれど、卵なんていつも食べていて驚く程のこともないはずなのに、本当に質の良いものをシンプルに調理して、ちょっと工夫すると、こんなに幸せな味になるのか、とそれだけで嬉しくなった。もちろん、こぼれ出た黄身はトーストに浸して口の中へ。ちょっとレトロっぽい店内のアンティークの椅子に座って、窓から入って来る冬の光が睫毛の上に乗っかるので目をしばしばさせながら、ホット・カシスなる飲物をゆっくりと楽しむ。カシスのシロップをお湯で薄めたものらしいのだけれど、レモンの輪切りを浮かべたそれは、ほんのりと甘くて、今日の光の感じに完全に似合っていた。

さて。オリンピック事務所まで足を伸ばしてカーリングのチケットを受け取った後は、先日に続いてのトラ探し。

今日はV市のガスタウン付近にあるお土産やさん、骨董品屋さん、それから更に移動してV市中華街のお店を探索するという計画。

お土産屋さん、骨董品やさんには、トラの姿も形もなし。ということで、中華街へ突入。
いろいろなものが所狭しと置いてある雑貨屋のようなところを5軒くらいのぞく。中国=虎&龍っていうイメージがあるので、もうダダダダダって虎が並んでいたりするんじゃないかなと思ったのだけれど、あらら、どこにも姿なし。かろうじて一軒だけ、兎かなにかの毛で作ってあるらしいフワフワの虎がいた。でも大きすぎるのでパス。中国も来年は寅年じゃないのかしら。日本みたいに干支の人形を飾るとかっていう習慣がないのかな。謎だ。

そろそろ日も暮れて来るし、寒くなって来たし、今日も収穫なしかな、とちょっと沈みかけた辺りで巨大なダラー・ショップ(日本で言うと100円ショップ)発見。中華街のダラー・ショップだからなんか期待できそうな予感。と、潜入して見回すこと数分。あ、あそこにいるのは!

ガオー!

遂にトラ発見。1ドルでトラとキリンとゾウがセットになっていた。(あと、岩? も)それにしても、ダラー・ショップの中って、安いプラスチックできた製品が多いせいか、ものすごい化学薬品っぽい匂いが充満していて、息をするのもちょっと苦しい。こうして家につれてきたトラさんも、ペンキ塗り立てみたいな匂いがする。色はケバいオレンジ。トラってオレンジ色だったっけ、とちょっと違う気もするのだけれど、縞の感じとか、彼は間違いなくトラさんである。彼はちょっと「あれっ」と首を傾げた感じで、現在部屋の中を見回している模様。さて、この新参トラさん、どこに連れて行こうかな。