おかしい時におかしいと思いおかしいと言ふ

何か変だなあと思っても、前はそれを口に出しては言わなかった。


ただし、並木道を歩いていても、駅の階段を登っていても、外からはそうは見えなくても、その思いはごおごお渦を巻いて、心は荒れ野。
爆発寸前のところまで圧力上昇。殻には罅が入りはじめてたかもしれない。


いや、その事にすら、たぶんそれほどには気づいてなかったけどね。
それが当たり前のことだったから。
思っても考えないように、そして間違っても口になどしないように、丹念に配線されてたから。


さて。


長い旅に出て、外に出た。おかしい時におかしいと思うところまでは前と同じ。でも、旅の途中のどっかで殻を落としてしまったので、あら、今日は普通に口から零れてしまう。それを咎める人も、幸い周り数千キロにはいない。

よし。いっそ地平線に向って、叫んでやれ。


おかしいーーーーーーーーーーーー(おかしいー、おかしいー、おかしいいいいよおおーーーby木霊)

玄海原発再稼働? おかしいよ、それ。
心にもう一度聞いてみてくれ。
おかしいだろ?