日常が帰って来た
ようやく、日常が帰って来た。
今日は午前中、ボーっとして過ごした。
ああ、なんて贅沢なんだろう。
日常って、なんていいんだろう。
気がつけば、窓の向こう側に建設中のビルはもう12階くらいまで伸びて、
やるなあ、おじさん&おにーちゃんら。
私がちまちまと箱庭など作っている間に、
この人たちはコンクリートの城をあらかた建ててしまったよ。
気がつけば、ベランダのコーンに髭が出てきた。
プランター鉢じゃ、実がならないんじゃないかという予測を他所に、
小さな実を付けた。
気がつけば、トマトは私の背丈ほどに伸びて、
もう少しで赤くなるだろう実をたくさんつけている。
気がつけばハーブは薮のように伸びている。
気がつけば、今日は少し暑い。8月ももう終りの部に入りつつある。
忙しいということは、気がつかないということだと知った。
気がつかない、というよりも、
それらの事象を受け止めるだけの隙間が心になかった。
全く忙しくないのも困ったものだけれど、
忙しすぎるのも困ったものだ。
やっと日常が帰って来た。
これからは、日常がなくならない方式で計画を立てることにする。
もし、私に計画などということができれば、の話であるけれども。