花吹雪

Vの郊外、C市というところにあるTozenji という仏教のお寺でチャリティーイベントがあって出掛けて来た。カナダの仏教のお寺ってどんなところだろう? と思いながら出掛けたのだけれど、へえ、こんなところに、と思うような場所に、確かにお寺がある。

入口には、鐘楼もあって、なかなか本格的。
モダンな建物だけれど、中に入るとこぢんまりとした本堂があって、
ご本尊様が祀られている。

ここのフリーマーケットが、今年は収益金を震災復興に寄付するということで、それなら人が集まるのだし、何か出し物をやろうということで、Vのミュージシャンやアーティスト数人が参加して盛り上げたというわけ。太鼓のグループ、お琴、日舞。私も能管を吹いて来た。家から持って来た雑貨を売っている人、いらなくなったオモチャを売っている子供、お抹茶コーナーもあり、マッサージで募金活動をしている方もいて、一人一人ができることって本当にいろいろあるな、と今さらながら実感。

笛を吹いた後に、赤ちゃんを抱いた女性がやってきて「これ、能管ですよね?」と尋ねられたので、驚いた。なんでも、昔、長唄の能管を吹いておられたのだそうだ。Vに来て、初めて能管吹きに出あった。おー。

風が吹いてきて、境内の満開の桜が散り始めた。
まさに、花吹雪。
仮設の舞台は決して贅沢なものではなかったけれど、花がそっと手助けしてくれた。

夜、これ見た。

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知らずに見始めて、「あ、笠智衆!」と叫んだ。
笠智衆は、たぶん、一番好きな俳優。
この人が出ると、世界の味がずっと美味しくなる。

☆ 花吹雪少し瞼をとぢてみる