夢の結社

悪夢を見たらしく、夜中に奇声を上げたそうだ。
ま、その覚えている夢は、開いた窓から何者かが侵入してくる、というような話で、
皆様、年末年始、何かと物騒な今日このごろでもありますから、
戸締まりには注意、とまあそのくらいのことなのであろう。
でも、このような夢にうなされて、ガバリと起きるような時には、
体の芯の辺りまで冷たく痺れていて、たとえ夢であっても、身体に及ぼす脅威は計り知れず。できればこのような悪夢は見たくないものだ。

それとも、今年も押し詰まり、新年を迎える心の準備ができていないので、
それで内なる「怖れ」のようなものが夢の形で出現したのかもしれぬ。
くわばらくわばら。

今朝の夢にはパート2があって、
そちらは楽しい夢だった。
工芸でも書道でも、なんでも試してみることができるという、
しかもやたらに国際的な催しがあって、
宝石を磨いたりなんてこともできるし、
どれをやってみようかな、と迷った挙句、
なぜか赤い中国風のツーピースを買って、それ来てあちこち歩いていたら、
中国人のおじさんに「ピンクの方が人気があるよ」なんてアドバイスをもらい、
あら、それじゃピンクのに交換しようかしら、
それとも日本人だからやっぱりこういう場合には浴衣でも着た方がいいのか、
なんてまた変なことを考えながら、
参加することにしたのは俳句クラブだった。
しかも、どこかの大学の、権威のありそうなクラブ。
そのクラブの集まりは地下である、というので、
そちらに行ってみると、張り紙がしてあって、
次の集まりはXX曜日です、なんて書いてある。

夢は都合がいいので、すぐにそのXX曜日となり、
集まりの場所に行くと、偉そうな先生やら、頭の良さそうな学生やらが集まっていて、
私はちょっぴりどぎまぎしたのだが、
要するに、毎週、俳句を二つ詠んで持って来い、とのことだった。
たった二つでいいのなら、なんとか続きそうだ。
というわけで、私は夢の中の結社の、同人となったのだった。
あ、しまった。クラブの名前を聞くのを忘れた。夢に続きがあると、いいな。

☆ 夢中でもやり残したり年の暮