腹芸

風邪がまだ治らないので、今日は降参して一日休み。
本読んだり、ニュース読んだり、映画のDVD見たりして過ごす。

こんな映画見た。

パープル・バタフライ [DVD]

パープル・バタフライ [DVD]

クローズアップかバストショットのどちらかでどこまでもゆく。全体像を捉えた遠景がほとんどないので、何がどうなってるのかよくわかんなくなる。タバコ吸うシーン多し。しかも、ちょっと顔を顰めて、それからゆっくりと着火、また顔を顰めてぼんやりと虚空を見つめ、そしてタバコを一服、それからまた顔を顰めて虚空を見て、これじゃタバコの煙が部屋に充満するんじゃないか、指熱いんじゃないか、というくらいまで、顰めた顔が続き、まだカメラがじーっとそこにいる。

私は風邪のせいなのか、モニターが小さいせいなのか、どうもこの腹芸的な間についていけなかった。とても台詞の少ない映画で、ほとんどこの腹芸とムードでがんがん押して行くのだが、その世界に入り損ねた鼻水女の私は、この「間」に耐えきれず、「はい、カットー!」と何度も言いそうになって、ラッコに叱られた。

この映画、どしゃぶりの雨のシーンが多くて、それもまたVの冬には辛い。
画面の中も、外もどしゃぶりってのは、憂鬱すぎる。
陰陽バランスを鑑みると、じとじとVの冬にはハワイ等で撮影された常夏映画、あるいは灼熱の砂漠で撮影された乾燥映画などが良さそうだ。エルヴィスでも観てみるか。

☆ 凩にココア練るなり留守の家