羽蟻アタック

気温が上がった街の中へ、夕方買い物に出掛けたら、何かが空中に浮遊している。それが時々ペチっと頭の横辺りに当ったりする。浮遊してたやつが落下して、道にたくさん落ちている。その黒い点が、もぞもぞと動いている。

羽蟻です。しかもデカいやつ。どこからどうしたわけでやってきたのか知らないが、羽蟻の大群。気温がある一点を越えた時に出るとかいう仕組みになっているのか、昨日はいなかったものが今日ワワっと出現。

歩いていると、ペチペチ四方八方からペチペチ当たりそうになるのをなんとかかわし、下に落ちてるやつを踏まないようにして前進。都市というのはなんとなく人間が占有してよいものという感覚で生きているけれど、こういう動物界の反撃をくらうと、あ、そうだった、人間も自然の中の一員だったんだ、とかようやく思い出す。

このアスファルトの下にも、無数の昆虫が潜んでいて、一斉に出現する時を待っているのかも。時々このように驚かせてもらうと人間がぼやぼやにならずに済む。人間は本当に変だよ、ブウブウ言う変な乗り物がこっちからあっちまで列になっている。ワっと出たり、サっと引いたりする本能もどうやらなくしているらしいのに。

朝顔日記:33日目:4つ目の葉、拡大中。モワモワ。

☆ 羽蟻飛び落ち這い回る世界かな