砂漠にて

今日も一日、サウンド仕事。

この仕事、ものすごく根気がいる。
例えれば、砂金集め。
無限の砂山のような音の中から、キラとしたやつだけを集め取る。
ほとんどの部分はざらざらとした灰色なのだけれど、本当に時々、チラ、チラ、キラ、キラ、と光る部分がある。
これを、いろんな道具を使って拾い上げる。
頼りになるのは耳だけ。とにかく、聴く、聴く!!、聴く!!!
パっと見た時には光っていないけれど、ちょっと磨いたり、洗ったり、光線の具合を変えたりすると、光ることもある。
時々、音の砂漠の中に呑み込まれそうになる。
砂金の粒が、あんまり小さくて、
砂漠はあんまり大きくて、
本当に見つかるのだろうかと不安になる。
砂金を取り上げようとすると、砂が混じったりする。
拾った光りの粒が、指の隙間から落ちる。
気の遠くなるような時間。
その中で、自分は・くらいの大きさになって、どこまでもどこまでも続く音の砂漠の中で、大いに途方に暮れたりもする。
ただ、その光るものが見つかった時には、
それがあんまり美しいので、
その光りが忘れられなくて、やっぱり拾い続けているのだ。

朝顔日記:17日め:4つ目の双葉が土の外に出た。水やり。あとの種はどうなったのかな。眠ったままなの?

☆ 肩ひもの上すり抜けて夏の蝶