トイレットペーパーの恋

晴天晴天。UVが素敵に降り注ぐ真っ白い晴天。光に浮かれて、買い物を兼ねた散歩に出掛ける。途中で犬が首輪なしで遊んでいる野ッ原を通過。この場所にはいつも犬が少なくとも3匹は会合しているので、つい観察してしまう。今日は痩せたメス茶色犬と、後からやってきたフサフサの性別不明黒犬がものすごくじゃれあっていた。

最近は散歩(ウォーキングとも)と買い物を兼ねるという一石二鳥を狙っているので、ラッコ車の登場シーンが少ない。その代わり、ラッコウォークなどが出る(そう、Vではラッコもてくてく歩くのだ)。しかしながら、買い物とウォーキングを兼ねる場合、安売りしていた大量の何かを買ってしまった時には、それをまたウォーキングにより家まで運ばなければならない。つまり、巣から一番遠いところで巨大な砂糖の欠片を発見してしまった蟻さん状態に陥り、どうしようどうしよう、と迷った挙句に、やっぱりそのお宝を置いて帰るには忍びなく、うんこらうんこらうんうんうんということになってしまうのだ。

というわけで、今日もまた帰り道、トイレットペーパー30ロール入りなどという派手で持ち運びしにくいものを、公共の目の中をようよう運んで来る次第となったのである。その道すがら、これは恥ずかしいことなのかしら、それとも、堂々とやってしまえばどうってことないのかしらなどと逡巡しつつ、更には、「トイレットペーパー30ロール入りを担いで、天下の公道を歩いている男子に女子は恋心を抱くのであろうか」などというどうでもいいことまで考えてみたりした。まあ、本当にどうでもいいことではある。でもまあ、既にウォーキングという作業と買い物という作業の二つをこなしているのだから、考えることはこのくらい下らなくても許される、んじゃないかな。春だしね。

☆ 犬二匹 ○描くなり 春野原