タテマエの風景

テレビで、宮崎駿さんと養老孟司さんが対談してた。どこも一年に一ヵ月休みにして田舎で畑仕事でもすればいいだとか、保育所の隣にホスピスを作ればいいだとか、いつもそうなればいいのにな、と密かに思っているようなことをおじちゃんたちがズバズバ言ってくれるので、そうだそうだ、と思わずテレビに向って声援。でも、世の中に影響力のかなりありそうなこのお二人をしても世界は(社会は)そう簡単には変えられないというところに、ちょっと溜息も出る。誰かが変えるというのではなくて、一人一人が変わる感じで変わっていかないと、世界は変わらないのかもしれないな。そのために、おじちゃんたちにはもっとどんどんズバズバ言って欲しい。そして、そうだそうだと思った人は、そうだそうだと呟こう。毎日。

この対談の中で宮崎駿さんの作った保育園の棟上げ式の映像をやってたのだけど、屋根から一杯たんまりお菓子を撒いていたので、嬉しくなった。
新興住宅地で生まれたので、子供の頃は周りでやたらと「タテマエ」(=棟上げ)があって、いつも大工さんが屋根からアメやガムや、チョコレートやみかんなんかをいっぱい撒くのをいつも拾いに行った。大工さんが鉋をシャリシャリとかけていて、その側に落ちているダンス踊ってるみたいな鉋屑を貰ったりもした。

今でも「タテマエ」って、やってるのかな。あんまり見かけないような気がするけど。
もし家を建てる時には、盛大にタテマエやろう。キャンディーやドロップを空に向ってきらきらたくさん撒きながら。