20歳若返る方法?

すっかり暗くなり、またしとしとと雨が降り続いている窓の外を眺めるともなく眺めて、ギョっとした。
あの、Vに現われた「巨人の手」、実は排水の熱再利用施設の一部だったというあのエコな手の「爪」のところが、ライトアップされているではないか。驚いて見つめていると、ピンクから紫、そして赤へと色合いが微妙に変化。メラメラと炎が燃えてるみたいだ。そして、薬指からはいつものように煙がもくもく立ち昇っている。

すごいー。やっぱりこれ、アートだったんだー。オリンピックが近くなったから、いよいよ「点火」されたんだー。などと興奮して、写真に収めようと試みたのだけれど、暗すぎてどうも上手く写らない。ぼおっと紫に輝く巨人の爪。なかなかオツなものだ。

なんて、悦に入っているウチに、あれっ? イルミネーションがフと消えて、雨の中に巨人の手の暗いシルエットが残るばかり。予行練習だったのかな。それとも、時計みたいにある時間になるとライトショー状態になるんだろうか。詳細は不明なれど、とにかく本日のショーは終了らしい。

お隣A国のPBSテレビの『Independent Lens』という番組をちらちら見てたら、ちらちらどころじゃなくて、ぐんぐんと引き込まれて、最後は手に汗握ってた。インデペンデント・レンズは優れもののドキュメンタリー映画を放送する番組で、いつ見てもイイのをやってる。今日の放送はコチラ。

ヤング@ハート [DVD]

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A国の東岸方面の、片田舎の街に結成されたシニア・コーラス団。その練習風景からコンサートまでを追いかけたものなのだけれど、これが素晴しい。コーラス団と言っても、レパートリーは主にロックンロール。シニアとロックンロール。どうにも噛み合なさそうなこの組み合わせが、最高にイカしてる。中年のミュージシャン男性が指導者なのだけれど、この人のダメ出しの容赦ないことったら...。シニアだから、まあ適当に手加減して...まあまあまあ...このくらいできれば十分...などというシニアに媚びる態度が全くないところが凄い。だから、グランマ・グランパ達は、彼のことを心から信頼しているし、挑戦を受けて立って、コンサートでは予想を遥かに超えたエネルギー炸裂! 

歌ってすごいなあ。皆で音楽を作っていく楽しさってすごいなあ。舞台を終えた老人達は、どの顔も20歳くらい若返っていた。人生ってすばらしい。そんなメッセージが老人達の歌声と上気した頬の艶から、そっと伝わって来た。
このドキュメンタリー、見るべし。である。