青空マシンがやってきた

今日は曇り。天気はまずまず。雨が降っていないだけで儲けもの。今日もこまごまとしたおつかいと、今年のことは今年のうちになんとかしようという、どん詰まりの悪あがきで宿題解決に奔走。一年三百六十五日。これまでいくらでも奔走する時間があったはずなのに、なぜどうしてこんなに崖っぷちに来てやっとお尻に火がつくのか。と、嘆いてみても始まらない。2009年はようやく冬眠から起きた年。まだ夢と現実の区別もつかず、なのにやたらにお腹だけは空いていて、飯はどこだ未来はどっちだと焦るのだけれど、右に行ったら良いのやら、左に行ったら良いのやら、起き覚めにふらふらと、その辺の障害物などに脛など当てていつの間にか青くなっているのに全然気づかず、うっかりするとまたうとうとと眠りへと逆戻り。そんな一年だったのだもの、宿題が溜まっていても仕方ない。

どうしたらすっきり目覚めていられるものか。Vの冬は暗く長いしなあ、と溜息をつこうとしていたら、じゃじゃーん。ものすごい秘密兵器がウチにやってきた。なんとなく未来の宇宙船の中に(ひょっとしたら、現在の宇宙船の中にも?)ありそうな不思議な装置で、スイッチを入れると碁盤の目のようなライトがものすごい明るさで青く光る代物。キューブリック風のデザインがなかなかステキ。これ、Philips のgoLITEという製品である。

http://www.consumer.philips.com:80/c/light-therapy/11625/cat/us/

いろんなセラピーは世にあれど、ライトセラピーなるものを試してみたのは初めて。この装置、夜が長くお日様になかなか出会えないような場所に住んでいる人のための、一種の人工太陽なんである。この青い光線を一日15分くらい浴びると、活力アップ。どよよんうつうつと沈みがちな心をググっと押し上げる...みたいなことが箱には書いてある。ホントかな。

15分照射。眩しいー。青いー。これは完全にSFのブルー。いつもと同じソファーに座っているのだけれど、今実は太陽の光すら届かない宇宙の果てを航行中で、このブルーライトを朝15分浴びるのが宇宙飛行士の日課で、私はその宇宙飛行士の一人なのだ、という気がして来る。タイマーもついているので、有無を言わせずある時間になると照射、なんてことも可能。目覚まし時計みたいな音と共にビカーっと青いビームが容赦なく降り注ぐ。起きろー、浴びろー、と言わんばかり。『2001年宇宙の旅』のハルみたいだな。

信じる者は救われる...というわけで、青ライトをきちんと浴びた後に、なんとなくいつもより気分が明るいような気がしたりしてる本日の午後。というよりも、なんというか、ハウス栽培のトマトかなんかの気分でもあるけどね。いやいややっぱり太陽にいつお目にかかれるとも分からない暗黒の宇宙空間を旅する宇宙飛行士のイメージの方がいいな。それとも、宇宙空間を浮遊するトマト。あれ、なんか、イメージがコンガラがってきた。

ともあれ、2010年のVはこれまでとは違うのだ。goLITEロボがウチにやってきたからには、「天気が悪くって...」「なんだか外が憂鬱だし...」「もう5日もお天道様を見てないし...」などとあれこれ理由をつけてローエナジー、ノーエナジーなどに陥り、そしてそのうちまた冬眠へと雪崩落ちて行く、などというパターンとはおさらばなのだ。新しい旅立ち。これを、『2010年Vの旅』と名付けよう。すげえエナジーの炸裂。やたら朝から嬉しそうで、雨空の下スキップする、意味不明の笑顔をご近所さんに振りまくなど、Vでの私の暮らしには今まであり得なかったような展開が起こるのかもしれない。

ああ、午後になっても朝に見たgoLITEの青い光線が脳に焼き付いている。確かに一度見たら忘れられないような青。この青が確かに青空の連想に繋がりそうだけど、なんだか変だな、人工的に青空のサプリを摂取してるみたいで。ホントに効くのか乞うご期待。