模範的な休日

今朝も暑い。真夏のちょうど真ん中にあるような朝である。トマト第二号収穫。これからトマトの連発が続きそうな気配。ベランダにも夏の匂いがする。ちょっと寝坊して、その後A国より来V中のトモダチともどもブランチへ出動。人気のブランチカフェを狙ったのだが、アンティチョーク入りオムレツはウマいが暑いっ。エアコンなしで、業務用の扇風機がガーガー回っている。しかも、スムージーが生温い。氷なしで出すのか夏のスムージー(なんだか俳句みたいだな、コレ)。

その後、昨日の軽いハイキングでは運動量が足りなかったんじゃないか、ということで、また散歩に出掛けることにした。景色で言うと、山と海と船がどどんと見えるビーチがおすすめだったのだが、この日射しの中で浜を歩いたりしたら、完全に焦げるだろうということで、都市の中の公園としては北米一の広さを誇るスタンレーパークへ。こちらは、時々木陰があるので、日射しから適当に逃避できる。

それにしても、今日の日射しは半端じゃない。日焼け止めを塗りたくり、途中でまた塗りたくって光線の↓と闘うのだが、なんだかさっきから肌がチクチクする。焼けてる感じ。こんがりと。でも、どこもかしこも↓↓が降り注いでおり、最初は↓を必死にかわしていたものの、そのうち半ば諦める。途中、子供のための水遊び場があって、水着の子供たちがいろんな形の噴水の下を駆けずり回っている。気持ち良さそう。しかし、大人は子供連れじゃないとちょっと入りにくい。ああ、あの水しぶきの中に飛び込んだら、キモチいいだろうなあ〜。と想像しながら、汗じっとりで炎天下をゆく。

その時!!!

お、あの、沖に見えるのは!!

出ました。アザラシの頭。最近あまりお目にかかっていなかったけれど、やっぱりいました、アザラシ組。まず一頭の頭が見えて、そいつがキョロキョロしてから水中に消えて。それからしばらくして、また水面にキョロっと頭が浮かんだ時には、二匹になっていた。カワイイやつらだ。

本日の動物はその他に、カナダグースの大群。冬場は南の方に渡って、夏になるとまたこっちに戻って来る。このグループは水辺で海草かなんかを熱心についばんでいる。

それから。公園と言えば犬。今日も無数の犬とすれ違った。日陰で飼い主の隣りにペタンと座り込んで暑そうにしてるドーベルマンや、どう見てもウサギに見える茶色のミニ犬が猛スピードで原っぱを駆けずり回ってるの図。オオカミみたいな顔の、図体のデカいやつ。セントバーナード。いつものことながら、「暑くないのかな、あの毛並み...」と心配になる夏のムク犬達よ。

と、目の前をサマードレスを来た2歳くらいの女の子が、大人のグループからちょっと遅れてヨチヨチ歩きながら、通過していく。その子が、フっとこっちを見てなんとも言えない天使系の笑顔で「Hello!」と言った。そのハローがあんまりしっかりしたフレンドリーハローだったので、なんだか嬉しくなって「How are you?」なんて声を掛けたのだが、女の子は「?」と世界の真ん中に3秒くらい立ち尽くして、混乱したような嬉しそうな笑顔を空気中に残して、真っ白な光の中をヨチヨチ歩いて行った。あの子の見る世界はきっとキラキラしてるんだろうなあ。え、でも今日は、こっちから見ても随分キラキラしているよ、世界。

しばらくして、あっちから何やらピンクの縫いぐるみをぶら下げてやってくる女の子とその両親。テディベアかな、と思ってじっと目を凝らすと、あ、あれは。V水族館名物ベルガクジラの赤ちゃんの縫いぐるみではないですか。ベルガクジラがピンクってことはあり得ないんだけど、ま、その方がカワイイってことなんだろうな。実は最近、V市水族館のベルガクジラの家族にはベビーが誕生。ピンクの縫いぐるみを作ってるとこからして、ベビーは女の子だったのかな。そのうち観に行こうッと。

散歩の後は、なぜかアツアツのラーメンをダラダラ汗かきながら食べて帰宅。UVがあちこちに突き刺さったままの肌がちょっとヒリヒリするけど、ゆっくりシャワーでも浴びて、夕涼みしよう。模範的な休日。トモダチと一緒の日は、一層楽しい。

N市より情報来る。大花火大会一日目は豪雨と雷に見舞われ、最後の辺の花火が一部中止になったとのこと。
でも、震災復興花火「スーパーフェニックス」は無事打ち上げられ、今年の目玉「天地人花火」も観客をカンドーの渦へと巻き込んだとのこと。
思わずYoutubeでN市花火の模様を覗き見る。おお!! 映像でも伝わるカンドー。すごいっ。これでこそN市大花火大会。この色、この音、このテンポの良さ、この味わい。あまりのカンドーにおもわず涙が零れる。震災であんなに大変だったのに、ここまで復興を遂げ、しかも大花火大会は年々その素晴しさに磨きをかけているではないか。これぞNッ子の心意気。何よりも花火を愛するNッ子。世界にカンドーを発信するN市! すごいぞN市! がんばれN市! こんな時、N市出身であることをしみじみと誇りに思う。N市万歳!(今夜はN市上空が、くっきりと晴れますように)

今宵、身はV市にあれど、心はN市へと飛ぶ。