鰻の幻が見えた

本日もものすごい暑さ。気温34度くらいらしいのだが、V市の夏の最高気温の記録を更新したとかいう噂。外に出るとじゅっっと焼けそうなので、今日は大人しくウチに籠っていた。しかし窓から眺める橋の上には、上半身裸で走る男の姿。その絵柄だけでもう暑い。しかも走るか、裸男よ!

今日は日傘がないとかなりUVの↓が刺さると思う。でももちろんV市で日傘差してる人なんて一人もいない。新型インフルエンザの時にはマスクしてる人が一人もいなかったけど。体が丈夫なのか、V市民? そんなわけないよね。F犬街にいた時もそうだったので総括しちゃうけど、欧米人というのは太陽に対する感覚が日本人とかなり違う。日本だったら「美白」「UV対策」「焼かない夏」なんていうのが主流なので、UVの↓↓↓が降り注ぐ頃になると、黒い月光仮面みたいな人たち or UVクリームUV下地UVファンデーションUV口紅等で全身を隈無くプロテクトした娘達が街に出没。絶対に焼かない、絶対にシミ一つ作らないという意気込みが全身に漲っている。恐るべし、日本のUV文化。V市で暢気に日焼けした後で東京の街を歩こうものなら、どこのサルが歩いてるんだというくらい私だけ焼けとる。どういうことなんだ? お江戸の街行く娘らは結構肌露出してるのに、みんなピカピカに白い。どんなUVクリームを塗ると、ああいう白く美しい肌が手に入れられるのだろうか。ひょっとして、日本女性の全てがその強力美肌UVローションのことを知っているのに、私だけがV市でぼーっとしてたためにその秘密のローションのことを知らないってことなのだろうか? そうなの? え、そうなの? 謎だ。謎だ。謎だ!

一方、欧米人は。こんがり焼けちゃってる人が結構多い。何かと言うと、すぐテラスに出たがるし。海辺で何時間も焼きながら昼寝なんかしてるし。皮膚ガンの問題とか、そういうのはよく話題になるし、結構気にしてるみたいだけど、その割にやっぱり露出度が...高いよ、高すぎる。街行く人にインタビューしてみたい。「UV対策してるの?」って。でも、〜命短し、楽しめ真夏〜とか言われそうな気がする。

私はそうだなあ、ちょうど日本とV市の真ん中くらいで、半焼けになってる感じ。全身をUV装束で包んだりもしないけど、裸で走ったりもしない。今日のような↓↓↓の日には、なるべくUVの矢に当たらないように日陰から日陰へと逃げる。肌が露出している部分はびったりと日焼け止めを塗り、野球帽を目深に被り、大抵はジーンズなどで肌の露出を抑えているので、ファッショナブルでないこと甚だしい。V市のおねーちゃん方のように上タンクトップ下ミニショーツといったスポーティーなファッションを決めてみたいが、無理です。UVが怖くて。という私は、やっぱり日本人。半焼けで勘弁して。ああ、それでも肌の老化が... ... ...。

今日は、無謀なことをしてしまった。この炎天下に、小松菜の間引きを決行。なんだかやられた方の小松菜はぐったりしている。ごめんなさい。涼しい時にやっておくんだった。間引きなんて、適当なのを選んで残して、後を引っこ抜けばいいのかと思うけれど、これが結構難しい。「折角育ったのに、もったいない...」とかいうビンボ臭い考えが頭を過って、なんとなく思いっきりが悪いのだ。しかし、心を鬼にして決行。間隔が5cmくらいになるまで間引き続ける。ごっそりと間引いたマメ小松菜が採れたので、お味噌汁の具にして食べた。この暑さに熱いみそ汁。全く何を考えてるんだか...。しかし、カワイイ小松菜たちを無駄にするわけにはいかない。ダラダラと汗を流しながら、真夏のみそ汁。と、なんだか突然、鰻が食べたくなった。鰻。カリカリふわっとこんがり焼けた香ばしい鰻。鰻丼じゃなくて、やっぱり鰻重がいいな。肝吸い付きで。ああ、この期に及んでなんという贅沢な注文。しかし、V市には鮨屋あれども鰻屋なし。この暑さのせいだ。鰻の幻が見えてきた。待てっ、うなぎ、うなっ。うっ。(つるりと逃げられた)

本日の植物教訓:勿体ないと思っても、思い切って間引きましょう。そうすることで、残った苗が何倍にも大きく成長するのです。人間さんらもまた、なんとなく捨てるのが勿体ないなあと思って、アイディアやもの、自分の進む道を間引けない、選べないのが成長および成功の障害になっていることが多いのですよ。気をつけましょうネ。(と、小松菜が言ったのさ。)