巨大な動物にバジルが食われました

ベランダのバジル。虫がつくかと思ったけれど、まったくもって健康。涼しい顔で毎日風にそよいでいる。
しかし、それを毎日毎晩見ていた巨大な動物によって、本日葉っぱ12枚くらいが食われました。

動物の名称=人間。被害の状況=葉っぱの根本から奇麗に摘み取られ式。この動物とは一体? その影を追跡してみると、どうやら台所でごそごそと蠢いている。やがて。

...うまいっ、という声が聞こえた。ベランダのタイバジルを収穫して作った「豚肉とバジルのタイ風炒め物」。台所で奇声を上げている巨大動物の正体は、あれっ、んっ、えっとー、あらら。どうやら私自身であった...。ヤっちゃいました。毎日可愛がってるバジルなんで、12枚も葉を摘み取るのがちょっと可哀想だったけどさ。

さて、レシビレシビ。本当はピーマン(こっちでいうグリーンペッパーとかレッドペッパー)を入れるといいらしいのだが、ないので他の野菜で代用。戸棚の奥底にタケノコの水煮の缶詰発見、ラッキー。しかも、調味料はオイスターソースもナンプラーもなぜかウチにあった。ナンプラーなんて、いつ買ったんだろう。ほとんど記憶にないのだが、まいっか。取りあえずあってラッキー。

適当にインターネットで見つけたレシピで作ってみたのだが、かなり美味しかった(奇声!)。初めてなんで、手際はいまいちだし、調味料のバランスもまだ研究の余地あり。でも一回目にしては上出来だ(奇声!)。レストランで食べる味にかなり接近していて、ついつい御飯おかわり(奇声!奇声!奇声!)。タイ料理の中でもバジルで肉を炒めたやつは一番好きなメニューの一つなんだけど、こんなに簡単に出来るなんて知らなかった。鉢植えのバジルがまた伸びて来たころを見計らって、今度は鶏肉でも一度チャレンジしよう、っと、今から胸は踊る(遠吠え!)。

何と言っても、味のポイントはタイバジル。このなんとも言えぬ甘くスパイシーな香り。本日はやや曇天のV市にいながらにして、タイの浜辺で夕涼みしているような錯覚に私を陥らせてくれるアナタは偉い。本日使用したのは「シャム・クイーン」という品種のバジルなんだけど、鉢にはもう一本「レモンバジル」っていう種類のタイバジルも風にそよいでいる。あっちは何に使おうか。あちらはレモンという名前の通り、ものすごくレモンっぽいシトラス系の香りのするバジルなんである。レモングラスなんかと一緒にしたらどうかな。くふふ。ああ、考えただけで、また涎が...。ベランダ菜園などというものがここまで食欲および料理欲を掻き立ててくれるものだとは、今の今まで知らなかった。

そういう間にも、ミントは「ジジジジジ」と音が聞こえて来そうな勢いで、日々デカくなっている。既に最初に買って来た時の2倍以上の嵩に成長。やっぱりバジルを同居させなくてよかった。現在同居中のイタリアンパセリは大丈夫なんだろうか。そっとイタリアンパセリ側だけに肥料を撒いてみようかな。がんばれパセリ!

健康優良児のように日々逞しくなっていくミントには、たくさん虫も住み着いている。ミントには虫がつかないってよく聞くけど、ウチのミントは「ミントサラダ」とかいう、サラダに入れて食べられる品種なので、サラダ好きの虫が「わーーい、みっけ!」とどこかからか毎日のように引っ越しして来るらしい。毎朝毎晩見る度に、違った虫がいるんでビックリする。今日は、昨日まで居なかった懐かしのアブラムシが若芽のところにたくさんついているのを発見。ホントに昨日はいなかったんだよ。夜のうちに引っ越して来たのかな。それとも、夜のうちに生まれたのだろうか。虫が沸く、というけれど、本当にどっかから沸いたとでもしか思えないこの瞬間出現。天気とも何か関係があるのかもしれない。

そういえば、先週3日間くらい雨が降り続いた時、植物連はなんかどんよりとして元気がなさそうに見えたんだけど、翌日天気がよくなったら突然みんな芽を吹き始めてみるみる増殖した。きっと湿度とか温度とか、なにかに刺激されて成長のボタンが入ったのだと思うのだけれど、ほんとに不思議だ。雨の日も曇りの日も、寒い日も暑い日も、どれも植物が成長していく上では必要な自然の刺激だってことなんだろうな、きっと。

これは人間でも同じことかもしれないな、と新芽を撫でながらフと思う。ま、雨の日あっての晴れの日ってことだな、と。