☆が出てなかったので月を観ました

昨夜は雨がやまず、七夕が盛り上がらないので、一応天体系ということで『Moon』っていう映画を観に行った(今気づいたんだけど、監督のDuncan JonesってDavid Bowieの息子なんだって。驚き)。SF映画。ちょっとでも中身を話すとネタバレになっちゃうような映画なのだが、1) 宇宙飛行士が普通のその辺の電気工事のオジサンみたい 2) 宇宙ステーションがやたら古くて、落書きなんかもそこら中に書かれている 3)ロボットも一瞬『2001年宇宙の旅』のHALを思い起こさせるけど、工業ロボット系の古ぼけた機械でやたら実用的、などと、なんかいろいろと笑っちゃうのだが、そういう「格好悪さ」が逆にほんのちょっと先にあるリアルな未来という感じを醸し出していて、面白かった。途中で「もしかしたらこれはタルコフスキーの『ソラリス』のリメイクか...」と思うようなシーンもあってドキっとしたけど、予想をスパっと裏切られ全然違うところへと展開して行ってホっとした。どう違ったかって? それは見てのお楽しみ。

SF映画というのは好きなジャンルなんだけど、最近よくあるCG駆使しまくりの映画はあんまり好きじゃない。むしろミニチュアなんかを使って撮影した月世界とか、どう見ても作り物と分かるような宇宙船のセットとか、そういう手作り感と工夫の跡(予算がなかったので頭をフルに使った感じ)が見えるのが好きだったりする。『Moon』でどのくらいCGが使われているのかはよくわからなかったけど、そういう「頭を捻った」感じがあったのがよかったな。

今日も朝は雨模様。ようやく夕方になって雲の隙間から光が見えて来た。相変わらず寒い。7月でこの寒さって...。そう。V市の夏の日は「ひょっとしてこれが世に言うパラダイスか...」と思うような美しさがあるのだが、その夏は悲しいほどに短い。そしてその短い夏の中にも容赦なく挟み込まれるこの冷たい雨の数日。日本みたいに「あっちゃい〜」という焦げそう溶けそう燃えそうな夏というのも困った物だけれど、メリハリというのはやっぱり人間の生活には必要であるような気がする。

冬はじっくりと寒く、夏は天井破りに暑いというN地方で育ったから、そう思うのかな。V市出身の人が間違って東京の夏に空間移動しちゃったりしたら、瞬間的に溶けます、たぶん。

ベランダの植物達はお日様を約二日ほど浴びていないので、なんとなくどんより顔。生彩がない、緑が弾まない。特にプチトマト。既に2つ小さいのが実っているのだけれど、まだ青い。ちゃんと赤くなるのかな、この寒さで。ちょっと心配。あと、バジルとミントに羽虫が群がっているが気になる。この羽虫たちは第二陣でやってきたタイ系バジルにくっついてお引っ越ししてきたヤツららしい。ものすごく甘くて美味しそうな匂いがするからなあ、タイバジル。毎日水やりする時に、葉っぱにそっと触れて香りを楽しむのだが、その度にお腹がグウと鳴る。だめだ、今週中にも「鶏肉とバジルのタイ風炒め物」なんかを作らずにはいられなくなってしまいそうだ。それにしても、最近なんかやたらお腹が空くなぁ。V市の夏があんまり涼しくて秋みたいだから、気分が既に「食欲の秋」になっちゃってるみたいだ。夏痩せをすっ飛ばして、どこまでも続く食欲の夏/秋 in V市。太るかもなあ。