曇天もまたよし。だけど、明日は...

今日は久々の曇り空。雨もパラパラと降っている。そうだった、V市のトレードマークは曇天+しとしと雨だった。つい最近の晴天で忘れてたよ。短い夏が過ぎるとまた暗い曇り雨雨雨の日々が戻って来るかと思うと気が重いけど、ここのところちょっとピーカンの晴れが続き過ぎて、眩しくてしょうがなかったので、ちょっとホっと一息という感じの一日でもあった。

V図書館へ。途中結構寒い。前行く人が、エスキモーみたいな格好をしている。足はゴム草履でフードがエスキモー。季節感混乱。こんな時に風邪引きが増えたりするんだろうなあ、などと思いつつ、ブルブルしながら図書館に到着。中は人いきれで結構暑かった。向かい合わせの机に座った韓国人らしき男子留学生は、英語ドリルを一頁やったかと思うと突っ伏して寝てしまった。確かに昼寝に最適の温度&湿度だなあ。なんだか一瞬、高校時代の図書館にいるような錯覚に襲われる。

V市美術館カフェにて、友達とお茶。このカフェには野鳥(すずめ)がちょいちょい入って来る。パティオ部分と建物の中のカフェ部分の戸がいつも開けっ放しだからね。で、鳥は明らかに人間の食べ残しを狙ってるんだけど、みんな「わー、鳥だ」とか「外に出してあげなきゃ可哀想」とか、鳥にやたら好意的である。鳥はカワイイふりして(まあ、実際カワイイんだけど)チュンチュン、チュンチュチュンなんて言いつつ、テーブルの上、皿の上、マグカップの上などに土足で上がり餌をついばんでいる。私は鳥はそれほどには甘やかさなくてもいいと思っている。そのうちヒヨドリとかカモメとかカラスとかまで「どもっ!」と入って来たらどうするんだろう。

と思っていると、ミュージシャンがやってきて、アンプ付きでギター&歌やりはじめた。これはこのカフェのサービスらしいのだが、この状態ではお兄ちゃんの声にかき消されて会話も成り立たない。ごめん、兄ちゃん。申し訳ないが席を立たせてもらいます! 音楽のサービスというのは、このようにちょっと微妙なものがあるなあ。アコースティックでヒソっとやってくれたらそれほど気にならなかったんだろうけど。あっちで本を読んでる人、こっちでおしゃべりしてる2人連れなどは、どう思っているのだろう。ギター兄ちゃんから一番遠い席に座っているカップルは割と楽しそうに聞いてるみたいだし。

と、小雨の降る中、再びV図書館前を通り過ぎると、黒い背広姿? のオジサンが一人で踊っているのに遭遇。ストリートパフォーマーかと思ったけれど、どうやら今V市で行われているダンスフェスティバルの一環らしい。生憎の雨で、見物人は2,3人。よく見ると、オジサンが踊っているところは四角い黒い線で囲んである。あれが舞台なのかな。オジサンはものすごく一生懸命にモダンダンス(あるいはコンテンポラリーか?)を踊っているのだけれど、ごめんオジサン! 寒いので失礼します。とその前をそのまま通過して帰って来てしまいました。

たまには曇天もいいけどさ。でも明日はやっぱり晴れて欲しいなぁ。だって明日は。ね、ね、ねっ。
今日一番ショックだったのは、「明日七夕だね!」と言ったら日系カナダ人の友人に「タナバタって何?」と聞き返されたことだなぁ。ご両親は日本人の方なんだけど、やっぱり生まれも育ちもこっちだと「ささのはさーらさらー」とかやらないのかな。私はここでもやるもんね。笹は売ってないけどね。あ、そういえば近所の茂みにあったような...。それともベランダのミントにでもくくりつけちゃおうかな。

ちょっと秋の匂いすらする、静かな夜です。