こんな野郎に惚れました

今日は久々にソージ。週末は平日とちょっと違う生活をしようという意図もある。平日も休日も全く関係ない世界に生きているので、全く同じパターンで空間移動を繰り返してると、どこまでも同じような日が続いてしまうから。毎日決まったことを習慣としてやるというのは良いことだと思うけど、メリハリがなくなると、脳が麻痺してダレて来るので。

ソージなんて、昔は大ッ嫌いだったんだけど、最近はソージしてる時とリョーリしてる時が一番リラックスできる。禅の修行でソージとリョーリをやるというのが何故なのか、ちょっと分かる気がする。本日は台所を徹底的に。溜まっていた洗濯物も片っ端から洗って乾かす。床はお気に入りの黄色い野郎(ダイソンマシン)で隅々まで。部屋の広さに比べて掃除機が立派すぎると皆に笑われるのだが、一度使ったら止められなくなったこのマシン。私のソージ好きはこのマシンを買った時から始まったような気さえする。

もっと昔のモデルだけど、大体こんなヤツです。かなり使い込んでいるので、かなり貫禄が出て来ました。

dyson DC24motorhead アイアン/サテンイエロー DC24JACMHTSSY

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掃除機というものが、昔からすごく苦手だった。あの大蛇ののたうちまわるようなパイプ、どうやっても転がしにくい車輪、そして何よりもあのノイズが耐えられなかった。耳が変に敏感なので、雑音騒音に弱い。パトカーが横を通る時とか、工事現場の側を通る時には、必ず耳の中に指を突っ込む。掃除機をかける時にもこれをやりたいのだが、手が塞がっていてできない。仕方ないので騒音に耐えてなんとかソージを終わらそうとするのだが、蛇腹は絡むし、コードは引っかかるし、タイヤはあっちを向かずにこっちを向くし、などというあらゆる不快感が押し寄せ、耐えられる不快のピークをすぐに超えてしまう。

しかも、ゴミが中に100%溜まってしまった時には、塵とも埃ともダニとも世界のカケラとも分からぬおぞましい粉に包まれながら、息を止めて中に装着されているゴミパックを交換しなければならない。ポンポンに膨れ上がったゴミオバケをそっと取り出し、あまりにもそれが重いのでゾッとし、怯えながらビニール袋の中に捕縛する、という一連の操作が、何故か私をいつも憂鬱にするのだった。更に恐ろしいことに、やばいっ、予備のゴミパックを切らしてた! などという悲劇もしばしば起こるのであった。ゴミパックが勿体ないという理由で、ポンポンのゴミオバケを破裂直前の極限まで膨らませていたという恐ろしい事実もある。塵埃ダニ自分の死骸世界の死骸などが一杯詰まった袋と何ヵ月も同居しているという、そのコンセプトが私を怯え上がらせ、掃除機嫌いはどんどんと悪化していったのだった。

そんな掃除機嫌いの私が、ウチに颯爽とやってきた黄色い野郎と、ああ、一瞬にして恋に堕ちた。別に他のマシンよりもノイズが少ないわけでもない。やたら図体がでかくて邪魔だし、コードなんかひっぱっても自動で巻き取られないローテクだし、ブラシを取り付けようとすると、居合い抜きか! と一瞬相手が殺気立ちそうな変な動作をしなければいけないし。なのにこいつに惚れ、こいつを稼働させたいばかりについソージし、掃除機をかけながら鼻歌なんか歌っちゃうという状態が生じたのは、1) 吸引面の滑り感が好き 2) ゴミパックがいらないのが好き 3) ゴミパックがいらないので、ゴミを中に溜めておく必要がないのが好き 4) 手を汚さずにゴミをワンタッチで捨てられるのが好き 5) ゴミパックが入っていないせいか、掃除機特有の嫌な臭いがしないのがステキ。とまあ、こんなところかな。あんまり小回りが利かないんだけどね。今の場所に不釣り合いなこんな野郎に惚れたのも何かの因果か。いつかコイツが全速力で走ってもすぐ壁にぶつかったりしない、ものすごい床面積のロフトにでも引っ越す日が来るに違いない。と思うことにして。今は一点豪華主義。今日もソージが楽しい。狭いから掃除機がけがすぐ終わっちゃうけどね。イエローボーイはちょっと運動不足で物足りなさそう。

本日は食材などのお買い物も。ハイライトは牛をそこで飼っているらしいファームのオーガニック牛乳販売所。ここに、アルファルファとか魚のすり身とか牛にたんまり食べさせて生産しているというDHA&オメガ3入り牛乳なるものを購入。飲んだらやたら濃い。牛の味がした。

今日もいい夕暮れ。空が、雲が、柔かいレモン色に光っている。