美しき間接法
三橋美智也の唄を聞いていて、
描かれているのが、私がどうしたのこうしたの、
彼氏がどうしたのこうしたの、
などという人間の中にごたごたしている気持ちのことではなくて、
とんびがくるりと回ったり、
城跡に松が生えてたり、
馬の大きな目だったり、
ということに今更ながらハっとした。
心はそのころ、風景を通して語られたんだなあ。
人はそのころ、景色の中にいたんだなあ。
自然の懐の中に人間がいた時代。
いっぱい、スキマが、あった時間。
人間の掌の上に自然があるのではなく。(あるいは、そのような間違った妄想を抱くことなく)
この間接法、いいな。
自分のことで悩むのでなくて、景色のことを考えてみたらよさそうだ。
- アーティスト: 三橋美智也,矢野亮,川上英一,小町昭
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2003/08/06
- メディア: CD
- この商品を含むブログ (1件) を見る