寿司ガール
ここが日本で、近所に本屋さんがあったら、
今すぐにでもるんるんスキップしながら買いに行きたい本が、
数日前に発売された。
残念ながら、ここはVであり、
近所に日本の新刊を扱う本屋さんもない。
遠く日本からゆっくりと送られて来るのを待つしかない。
ああ、すぐに食べたいのに!
るんるんとスキップして行ける本屋さんが近くにある人は、
つっころばないように注意しながらも、秋の空を軽く飛びながら、
この本を買いに行くことをおすすめする。
特に、「自分はこのままでいいのかしら」なんて悩んでいる女性達は必読。そんな男性も、必読。
単行本になる前のいくつかの寿司たちを既に賞味したが、
それは、心の奥底に届く味だった。
甘いとも、酸っぱいとも、辛いとも苦いとも言い切れぬ、生きていくことの複雑な味。でも、それを一言で表現したら、「旨い」としか言えない、少し離れた所から眺めた人生の味。
まさか、寿司に癒されるとは思わなかった。
いや、寿司とは元来そういうものなのかも知れない。
今や国際語になったsushiは、日本人の一生に、つきまとって離れることがない。
Vの空の下、こんなに遠くに来ても、やっぱりsushiからは離れることができない。苺巻だの、玄米寿司だのなんだのって、それはちょっと違うんじゃないかと思うようなsushiにVで出会う時、私は自分の心の中にいつのまにか住みついている、愛おしい寿司達のことを思うのだ。
あ。寿司食べたい。
- 作者: 安田弘之
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/10/08
- メディア: コミック
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