長い散歩、長い夕暮れ

本日も晴天。家にいるのももったいないので、近くのカフェへ。このカフェからは、犬が走り回っている公園が見える。今日もちっこいの大きいの、猛スピードで走り回っています。と、そんなのを横目に見ながら、一時間くらい書き物する。ここのカフェはV市で一番のお気に入り。穴場中の穴場で知る人は少ないのだが、お店でローストしてるコーヒーの味はピカいち。バリスタのお姉さんの腕も抜群。

さて、まだ陽も高いので、V図書館までぶらぶら歩く。久々に本を物色。どうもこのごろ仏教系の本が気になる。閉館時間ぎりぎりまで眺めていくつかゲット。図書館入口付近にホームレス多し。図書館の中で本を読んでいる姿を見ることも多し。ホームレスの楽園なのかな、V図書館。気候がよくなってきたので、ホームレスのおじさんたちも、ややリラックスしてる様子。

風は涼し。途中で流行ってなさそうなお店でファラフェルなど食べつつ、更にイングリッシュ・ベイまで歩く。そうだ、宮沢賢治に「イギリス海岸」というのがあったけれど、Vのコレも一種のイギリス海岸だなあ、などとフと考える。海岸に着く頃には空はグレーの雲に覆われ、風が肌寒くなっていた。夕陽なしでもなかなかロマンチックであるが、見渡せば、カップルなどの数よりもホームレスor酔っぱらいの姿多し。こちらでは公共の場所での飲酒が禁止されているので、缶ビールを所持していた酔っぱらいのホームレスのおじさんが、あっちの方で警察官に尋問されたりしている。と、こっちでは海に飛び込む人の影。寒いと思うけどなあ、この気温でしかも夕方なのに泳いじゃう体力というのはすごいな。4-5歳くらいの男の子と女の子もお父さんが泳いでいるのを見てるのか、小さな水着姿で水辺に佇んでいる。寒そっ。

更に海岸線に沿って1時間程ぶらぶら歩いて帰宅。途中、ありとあらゆる犬に遭遇。トイプードル、ブルドッグ、ビーグル、パグ、ゴールデンレトリバーの子供、名前分かんないけどものすごくちっこい犬などなど、犬も歩けば棒に当たるじゃなくて、とにかく歩くと犬に当たるという犬過密状態。犬好きの人にはたまらない街だなあ、V。私は犬を飼ったこともない犬初心者だが、道行く犬を観察するのが趣味。あ、きたきた。あ、あっちにも。あ、ちっちゃい〜。あ、変な顔。あ、私好みの犬。などと、勝手にいろんなコメントをつけて楽しんでいる。

家に着く頃には、足が棒になっていた。
そして、あれっ。今頃になってものすごい夕焼けだ。そらに光の筋が何本も走り、うねうねした雲がベルベット赤に染まってモコモコしている。

そして、夜10時、まだ空の一角が薄むらさき青に光っている。ううん、あの色をどう伝えたらいいのかな。あの奇麗な色を。音で示してみようか。ポオオ。ノウウラ。ソンン。