アートな一日

Vの民族博物館でやっている、『ひろしま』展を見に行った。写真家・石内都氏の撮った、被曝した女性の衣服の写真。体がそこにない古い衣服というのは、それだけで多くを語る。

衣服についている染みも気になるが、ひとつひとつのドレスや上着の布の柄の良さや、仕立ての丁寧さ、しっかりと付けられた飾りボタンや金属のパチっと留める小さなボタンのかがり糸など、優しく上品に縫われた衣服の温かさが印象に残った。誰かが誰かのために作ったという痕跡が、あちこちにあるのだ。

夜、演劇フェスティバルに出掛けた。
一つ目の実験映画はとても面白かったのだけれど、(カラカラと、作者自らが手回しで映写機を回して、色のついたフィルターなんかをかざしたりして見せてくれる。限りなく仄暗い光りの瞬きが、たまらなくゾクゾクした。

二つ目の演劇は、途中で椅子蹴って帰って来た。
久々に、怒り狂う程つまらないものを見てしまった。