祭り装束

お祭りというのはそもそもそういうものなのかもしれないけれど、街中を行く人がお揃いの衣装を着ている情景というのは、不思議なものだ。
Vに近頃流行るもの。ボランティア軍団の青ジャケット、カナダ公式オリンピック・ウェアの帽子マフラー、パーカー、スノージャケット。国旗のイメージで赤白を基調にしてそこにちょっくら紺だの黒だのを配置した、ベーシックなデザインなので、赤ん坊からおじいちゃんまで、誰が着てもなかなかイカしてる。これがVではバカ売れ。Vの街行くV人でこの公式ウェアの一品も持っていない人を探すのが難しいくらい売れまくっている。オリンピックというのは、まさに一つの街を通過する、今年だけの祭りなんだなあ。そして公式ウェアは揃いの法被か浴衣というノリ。しかもパーカー一着3000円弱。安い! それでこんなに売れてるのか。あんまり皆が着てるので、思わず自分も着て見たくなったりして。これほとんど集団催眠。

さらにもう一つ、イマドキVに流行るもの。それは聖火リレーの赤ミトン。これまた街行く人の2人に一人は持っているという具合で、街中が赤いこと赤いこと。これを一つ手に入れてみよう(これに一つ手を入れてみよう)と思って、ダウンタウンのデパートにある公式ショップとやらに出掛けてみたのだけれど、入口から建物の角を曲がって、またその次の角を曲がるくらいの長蛇の列で、ショップに入ることすら不可能。しかし、なぜかその長蛇の列を横目にスイスイとエスカレーターで5階へ。これは実はかのNY Timesの記事で知ったウラ技。5階にも小さな公式ショップが設置されていて、赤ミトンはこちらでも販売されているのだ。ここでまんまと赤ミトンを手に入れ、赤ミトンに手を入れつつ、長蛇の列の衆に謎の微笑みを投げかけつつ、とっとととと帰宅。教えてあげようかな。でも、やっぱりヒミツにしとこうかな。